RAID1のデータ復旧|ミラーリング方式の復元方法や注意点も紹介!

RAID1のデータ復旧|ミラーリング方式の復元方法や注意点も紹介! RAID1のデータ復旧|ミラーリング方式の復元方法や注意点も紹介!

RAID1は法人向けのサーバや家庭内のNASなど、幅広い場所で使われているRAIDの種類の1つです。RAID1は1台のHDDが故障したとしても稼働し続けることができ、安全性の高いシステムではありますが、RAID1で構築しているNASが起動しない・共有フォルダにアクセスができない・エラーメッセージが表示されるなど、RAID機器にトラブルが生じた時には慌ててしまうことも多いものです。ここでは、RAID1・ミラーリング方式の特徴や不具合が出た際のデータ復旧・復元方法とともに注意点も紹介していきます。

RAID1(ミラーリング)とは


RAID1とは2台以上のHDDに鏡に映すように同じデータを書き込む事で高い耐障害性を持つRAID方式の事を指します。RAID1は通称でミラーリングとも呼ばれているものです。RAID1でNASを運用した際には1台のHDDが故障したとしても、もう1台のHDDに同じデータが存在しているためデータが消えるリスクが無く、そのまま運用が可能となります。
※耐障害性とは、機器の運用を行っている構成の一部が故障したり停止したりしたとしても予備の部品・系統に切り替えることで機器の機能が止まらず稼働を続けることができる仕組みや設計、状態の事を指すものです。

RAID1でNASを運用する上でのメリットとデメリット


RAID1(ミラーリング)のメリットとデメリットを紹介します。
・RAID1(ミラーリング)のメリット
RAID1(ミラーリング)のメリットは下記2つが挙げられます。

  1. 冗長性が高い
  2. HDDの数が増える程、耐障害性が高くなる

1.冗長性が高い
RAID0で構築していた場合には1台のHDDが故障しただけでデータの消失が起きるのに対し、RAID1で構成していた際にはたとえ1台のHDDに深刻な障害が発生したり故障してしまったりしたとしても他のHDDに全く同じデータが存在していることからシステムの稼働が止まらず、動作し続けることができる点が挙げられ、冗長性の高いシステム構築が可能となるものです。
2.HDDの数が増える程、耐障害性が高くなる
RAID0で運用していた場合、HDDの数が増える分だけデータを消失するリスクが高まってしまいます。その一方でRAID1の場合はHDDの台数が増える程、耐障害性・安全性が高まるものです。例えば、HDDを3台用意してRAID1を構築した場合には全てのHDDに同じデータが書き込まれるため、万が一、3台のうちの2台のHDDが故障してしまった場合でも1台、動いていればシステムの稼働には問題が出ません。RAID1のメリットを最大限に利用した場合、HDDの台数が増える程、耐障害性も高めることが可能となるものです。
・RAID1(ミラーリング)のデメリット
RAID1(ミラーリング)のデメリットは以下5つが挙げられます。

  1. 利用効率が悪い
  2. データの書き込み時間が長くなる
  3. HDDの故障に気付きにくい
  4. RAID崩壊など、データを消失するトラブルに繋がることがある
  5. コストがかさむ

1.利用効率が悪い
RAID1の場合、同じデータを2台以上のHDDに書き込む事になるため、HDD内の容量の利用効率は50%以下になってしまいます。RAID0の場合には500GBのHDDを2台使用してRAIDを構築した際には1TBの容量を使った保存が可能ですが、RAID1の場合には500GBのHDDを2台使用してRAIDを構築しても保存可能な容量は500GBとなります。これはRAID1の仕組みがRAIDを構築するHDDのうち、2台目以降のHDDはバックアップ用途して使われるために起こりえるものです。
2.データの書き込み時間が長くなる
RAID1は複数のHDDに全く同じデータを書き込みますが、1台のHDDにデータを保存するよりも書き込みに時間がかかります。HDDの台数が増える程、耐障害性が高まる・安全性が確保できるRAID1ではあるものの、デメリットとしてデータの保存を行う時間が長くなってしまう事が挙げられるものです。
3.HDDの故障に気付きにくい
RAID1の場合、HDDが1台故障したとしても運用ができる・システムをそのまま動作し続けることが可能となるため、2台以上のHDDの故障や障害発生に気付きにくい事があります。NASに搭載されているHDDは同時期に製造されているものがほとんどで、HDDが1台壊れた時には他のHDDも壊れかけているか、すでに故障してしまっていることが多いものです。そのため、HDDが1台故障したのにも関わらずそのまま運用し続けることでデータ消失の危険性が高まってしまうことも多く起こりえます。
4.RAID崩壊など、データを消失するトラブルに繋がることがある
RAID1を構築しているHDDが複数、故障した場合にはRAID崩壊が生じてしまうこともありえます。RAID崩壊が起きるとデータ消失に繋がることが多いため、注意しましょう。

↓RAID崩壊とは?エラーメッセージが表示されてお困りの方はこちら

5.コストがかさむ

RAID1は2台以上のHDDに全く同じデータを保存する事からHDDにかかるコストも倍以上となるものです。

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RAID1を使う上で注意したい事


RAID1を使う上では下記のように誤解しやすい点があります。注意しましょう。

  1. RAID1・ミラーリング方式にはバックアップ機能が無い
  2. RAID1でNASを運用する際にはバックアップを別に取る必要がある

1.RAID1・ミラーリング方式にはバックアップ機能が無い
RAID1は2台以上のHDDに全く同じデータを保存することからバックアップが有効になっていると誤解しがちですが、RAID1・ミラーリング方式にはバックアップ機能は無いため注意が必要です。例えば、RAID1・ミラーリング方式で構築していた場合にデータを間違って消してしまったり上書きしてしまったりした際にはそれぞれのHDDに対して同じ操作が行われるため、全てのHDD内のデータが同じように消去・上書きされてしまいます。その結果、大事なデータが失われてしまう結果に繋がってしまうのです。そのような場合に機器の操作を止めない・運用し続けてしまうとデータ復旧の難易度が上がるばかりか復旧自体が困難となることも起こりえるため、すぐにプロのデータ復旧業者に相談すべき事態となります。
2.RAID1でNASを運用する際にはバックアップを別に取る必要がある
1で紹介してきたようにRAID1・ミラーリング方式にはバックアップ機能が無いため、大事なデータは別途、他のNASや外付けHDD、クラウドなどにバックアップを取る必要が出てきます。データ消失を防ぐためにバックアップを取ることは重要ですが、その分、費用がかかることも認識しておきましょう。
RAID1と他のRAIDの種類(レベル)との違い
データ消失を防ぐためのRAIDですが、RAID1と他のRAIDの種類(レベル)の違いを紹介します。

  1. RAID5・RAID6とRAID1の違い
  2. RAID10・RAID01とRAID1の違い

1.RAID5・RAID6とRAID1の違い
データ消失を防げるRAIDの種類としてはRAID5やRAID6が挙げられます。RAID5やRAID6は3台以上のHDDを用意し、パリティと呼ばれるデータを常に保存することによって高い耐障害性を保っています。RAID1(ミラーリング)はデータの書き込みに時間がかかる・アクセスに遅延が生じるのに対し、RAID5やRAID6は高速性を重視したRAIDの種類になります。RAID5やRAID6の高速性についてはRAID0(ストライピング)の高速化技術が元になっているものです。
2.RAID10・RAID01とRAID1の違い
RAID1(ミラーリング)とRAID0(ストライピング)を組み合わせたRAID10やRAID01などハイブリット形式のRAIDの種類(レベル)もあります。

↓RAIDの種類やRAID別のデータ復旧方法はこちら

RAID1機器からデータ復旧を行いたい場合には

RAID1機器からデータ復旧を行いたい場合には下記のような方法が挙げられます。

  1. 故障したHDDを交換してRAIDのリビルド(再構築)を行う方法
  2. データ復旧ソフトを利用する方法
  3. データ復旧業者に相談する方法

1.故障したHDDを交換してRAIDのリビルド(再構築)を行う方法
RAID1の復旧方法としては故障したHDDを交換し、RAIDのリビルド(再構築)を行う方法が一番簡単です。RAID1(ミラーリング)の場合、2台以上のHDDに全く同じデータが保存されているため、1台の故障が起きてからすぐにそのHDDを交換できれば容易に復旧が可能となるものです。
・RAID1のデータ復旧を行いたい時のリビルドの流れ

  1. 1台のHDDにエラーや損傷が出た時点ですぐに対応を始める
  2. 正常に動作しているHDDからデータのバックアップを取る
  3. HDDの交換を行う際には正常に動いているHDDを含めて全てのHDDを交換する
  4. バックアップデータから新しいHDDにRAID1のデータを復元する

※HDDが1台故障した際には他のディスクも壊れかけているかすでに故障しているため、1台だけ交換してリビルドをかけるとリビルドが失敗してデータが消失する結果に繋がってしまいます。そのため、1台壊れた時には他のディスクも一緒に交換した方が良いものです。
2.データ復旧ソフトを利用する方法
自分でできるRAID1のデータ復旧方法としては、復旧ソフトを利用する方法もあります。
・復旧ソフトを使って自分でRAID1のデータ復旧を行う手順

  1. RAID1に対応したソフトを探す
  2. パソコンにソフトをインストールする
  3. NASからHDDを取り出してパソコンに繋ぐ
  4. 復旧ソフトのスキャン機能を使う
  5. 復元したいデータを選択してボタンを押す
  6. 復旧されたデータ内容を確認して作業完了

※RAID1だけでなく、RAID機器に対して復旧ソフトを使うことはおすすめできないものです。RAID1の機器からデータ復旧を行う必要が出た際には内蔵HDDが故障していることがほとんどで、ソフトのスキャンをかけることで状態が悪化する・データの上書きが進む事が多いなど、後悔してしまう結果に繋がることが多いものです。RAIDは独特のファイルシステムで構成されていることから、市販の復旧ソフトでは復旧できないことも多く、ソフトを使わなければ早く安く復旧できたものが復旧不可能な状況に陥ってしまうことも起こりえます。どうしても復旧ソフトを使いたいと思った時には作業を進める前にプロのデータ復旧業者に連絡した上で行いましょう。万が一、途中まで進めてしまったとしても早めに相談した方が良いものです。
3.データ復旧業者に相談する方法
RAID1機器から早く安く確実にデータ復旧を行いたい場合にはプロのデータ復旧業者に相談する方法を選択しましょう。RAID1のデータ復旧が必要になる際には内蔵HDDに障害が発生していることがほとんどで、慎重な対応が求められるものです。RAID1からデータ復旧を行うには1.高度な技術力2.深い専門知識3.互換性のある部品の調達と交換、調整作業4.クリーンルームなど専用環境下での対応の4つに加え、経験値や判断力も必須となります。RAID機器に何かしら不具合が生じた時には障害の種類(論理なのか物理なのか)、障害の程度(軽度・中度・重度)、損傷箇所の特定も必要ですが、無闇に操作や作業を進めてしまうと障害の種類が増えたり障害の程度が悪化したり損傷箇所が増えてしまうことにも繋がりかねません。早く安くデータを復旧したい人ほど、プロのデータ復旧業者に任せることを検討した方が良いものです。
・データ復旧業者の選び方
RAID1機器から早く安く確実にデータを復旧したい時にはデータ復旧業者に相談することから始めましょう。どこの復旧業者を選んだら良いかわからない・悩んでしまうといった時には下記のような点に注目することで困らずに済みます。

  1. 高度な技術力を持っているか(独自技術やAI技術の有無)
  2. 復旧に要するスピードや対応は早いか
  3. 復旧費用例や料金プランはホームページに記載されているか
  4. クリーンルームなど専用環境を有しているか
  5. 情報の守秘義務やセキュリティ管理は万全か
  6. 復旧実績・復旧事例の有無

RAID1機器に入っているデータが大事なもの・早く問題を解決したい・業務への支障を最小限に留めたい・ファイルやフォルダが取り出せないと困ることになる・復旧料金が気になる・費用を抑えて復旧したい等、1つでも頭によぎった場合にはデータ復旧業者に連絡する方法を選択した方が良いものです。アドバンスデータ復旧は1から6の項目、全てを満たしているおすすめのデータ復旧業者です。独自技術やAI技術を持っており、高度な技術力で復旧作業を行うからこそ、早い対応と費用を抑えたデータ復旧を実現しています。RAID1・RAID0・RAID5・RAID6・RAID10・RAID01など、全てのRAIDの種類に多くの復旧実績もあり安心です。

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RAID1のデータ復旧が必要となるトラブル例


RAID1の機器からデータ復旧が必要かもと考える際には下記のようなトラブルが生じている事が多いものです。

  1. RAID1で構成しているサーバが起動しない
  2. NASにアクセスできない
  3. 共有フォルダにアクセスができない
  4. ランプが赤点灯・赤点滅している
  5. 異音がする
  6. 停電の後、NASの動作がおかしい
  7. RAID1ではなくRAID0で構成されていた・リビルドができない
  8. RAID崩壊が起きた
  9. エラーメッセージが表示される

RAID1機器に何かしら問題が生じた時には慌ててしまうことも多いものです。症状や不具合が起きた際にはHDDが故障していることが多く、電源の入り切りや再起動など簡単にできることを行うだけでも状態が重篤化してしまう事態に繋がることもありえます。早く安く問題を解決したいと思った時には、まずはプロのデータ復旧業者の無料相談を利用することを考えましょう。

↓LinkStationやTeraStationにアクセスができず、お困りの方はこちら

RAID1機器の修理を行いたい時には

RAID1の機器が起動しない・アクセスができない等の不具合が出た際にデータの取り出しは不要で機器の修理だけ希望される方はメーカーや購入店に相談する方法を選択しましょう。修理とは、機器が壊れた際に部品の入れ換えや修理作業を行う事で再び使用可能な状態に戻すことを目的にしているため、メーカーや購入店に修理依頼を行った際にはHDDは初期化される、もしくは何もデータが入っていないHDDに交換される対応となり、元々保存されていたデータは消えて戻ってくることが多いため注意が必要となります。本来なら早く安くデータを復旧できた状態が取り返しのつかない状況に陥ってしまう事も起こりえるため、RAID機器内のデータが必要・無くなったり取り出せなくなったりしたら困る・バックアップが無い・バックアップが古い、不十分など1つでも頭に浮かんだ場合にはデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。

↓LANDISKを修理したいと考えた時にはこちらの対処方法も参照ください。

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RAID1機器でトラブルが起きた時にやってはいけないこと

RAID1で構築している機器に何かしら問題が起きた時には慌ててしまうことも多いものです。早く安く復旧したいと思った時には下記のようなことを行わないように注意しましょう。

  1. 通電し続ける
  2. 電源の入り切りや再起動を繰り返す
  3. HDDを単体でPCに繋ぐ
  4. RAIDのリビルド(再構築)を行う
  5. ファームウェアのアップデートを試す
  6. RAIDコントローラカードの交換を行う
  7. 復旧ソフトの実施

1.通電し続ける
RAID1はRAIDを構築しているHDDが1台壊れたとしても動作し続けることができるため、HDDの故障や損傷に気付きにくく、障害や不具合が生じた時点で他のHDDも壊れてしまっていることが多いものです。HDDが故障している・壊れかかっている時に通電が続けられてしまうとHDDに致命傷を与えてしまう・データの上書きを進める・誤作動を起こすなど状況を重篤化させてしまうことも多いため、何かしら問題が出た時には機器の電源は切り、電源ケーブルも抜くことが重要となります。
2.電源の入り切りや再起動を繰り返す
RAID1を構成しているNASは電源を入れた時に一番大きな負荷がかかるものです。そのため、障害が発生しているRAID機器に対して電源の入り切りや再起動など簡単にできることを繰り返してしまうとそれだけでHDDの状態が悪化する・損傷箇所が増えるなど取り返しのつかない状況に陥ってしまう事も多く起こりえます。不具合が生じた時には電源の入り切りや再起動を何度も行ってしまいがちですが、後悔してしまう結果に繋がる行為となるため繰り返さない様にしましょう。
3.HDDを単体でPCに繋ぐ
RAID1の場合、複数のHDDを使ってRAIDシステムを構築しています。そのため、機器の中に入っているHDDを取り出して直接パソコンに接続してもファイル形式やフォーマット形式が違うことから外付けHDDのようにパソコンに繋いでも保存されているデータを確認したり使ったりすることはできないものです。注意しましょう。中身を見ることができないだけでなく、HDDを単体でパソコンに繋ぐだけで状態が重篤化する・フォーマット(初期化)を促される・データの上書きを進める・新たな障害を併発させる等、デメリットが目立つ行為となります。どうしてもRAID機器からHDDを取り出してパソコンに繋いでみたいと考えた時には作業を進める前にプロに相談することを優先しましょう。失敗を防げます。
4.RAIDのリビルド(再構築)を行う
RAID1のデータ復旧を行いたい場合に試せる方法でもあるリビルド(再構築)ですが、RAID1を構成しているHDDが1台、故障した際には他のHDDも同様に故障しているか壊れかけていることがほとんどで、リビルド(再構築)を行ってしまうと状態が重篤化する・HDDの故障本数が増える・新たな障害を併発させる・RAID構成が書き換わる・データの上書きや部品の損傷が進むなど、取り返しのつかない状況に陥ってしまう事も多く起こりえるものです。RAID機器に障害が発生した後にHDDの交換や入れ替えを行うと自動的にリビルド(再構築)がかかることもあり、リビルドを行うことでデータを復旧したいはずがデータを完全に消失させてしまう結果に繋がる事も多く注意が必要となります。リビルド自体がHDDに大きな負担をかける行為でもあり、個人でリビルドを行ってしまうと失敗してしまう事やリビルド途中で止まるなど、困った事態に陥ることが多いため、どうしてもリビルドを行ってみたいと思った時にはプロに相談した上で進めましょう。早く安くRAID1のデータ復旧を行いたいはずが安易にリビルド作業を進めることで復旧の難易度を上げるばかりか復旧不可能な状態になってしまうことも起こりえるものです。
5.ファームウェアのアップデートを試す
RAID1のデータが読み込めない・共有フォルダにアクセスができない等の不具合が出ている時にファームウェアのアップデートを進めるとデータの情報が誤って書き込まれる・RAID構成が失われる他、障害の影響でファームウェアのアップデートが途中で止まるとデータが初期化されてしまう事も起こりえるなど、データ消失に繋がることが多く、注意が必要となります。また、ファームウェアのアップデートを行った後にHDDが正しく認識できなくなってしまう等、新たな問題が生じることも多いものです。その際には「フォーマットする必要があります。フォーマットしますか?」といったエラーメッセージが表示されるため、慌てて「はい」を押してしまうとHDDが初期化されてしまい、保存されているデータが全て消えてしまう対応となるため注意しましょう。RAID1・ミラーリング方式の場合、データの削除やフォーマット、上書きを行ってしまうと全てのHDDに対して同じ動作が行われるため取り返しのつかない状況に陥ってしまいます。ファームウェアのアップデートを行いたいと思った時には作業を進める前にプロに相談した上で進めましょう。また、ファームウェアのアップデートを進めてしまった後に問題が起きた場合にも早めに相談を行った方が良いものです。
6.RAIDコントローラカードの交換を行う

RAID1の機器に不具合や損傷が起きた際にはRAIDコントローラカードの交換を行いたいと考えるかもしれません。しかしながら、RAIDコントローラカードは特殊なものが多く、互換性のあるカードを探す事や交換作業には深い専門知識が必須となるものです。万が一、互換性の無いRAIDコントローラカードを挿してしまうとRAID構成が壊れる・データの読み書きができなくなる・データを消失させる等、状態の悪化を進める結果に繋がりかねません。RAID1を構成しているHDDに物理障害ではなく論理障害だけが発生している・ファイルシステムの異常が起きている際にはRAIDコントローラカードの交換を行っただけではデータの復旧や読み取りができるように戻ることは無いだけでなく、カードを交換しなければ復旧の難易度が上がらなかったものがRAIDコントローラカードを安易に取り換えたせいで取り返しのつかない状況に陥ってしまう事も起こりえるものです。注意しましょう。
7.復旧ソフトの実施
RAID1のデータ復旧を自分で行いたいと思った時には復旧ソフトを使う選択肢が頭に浮かぶかもしれません。しかしながら、RAIDに対応しているソフトがそもそも少ない・対応しているソフトがあったとしても軽度の論理障害にしか対応していない・復旧ソフトを使うことでHDDの状態が重篤化してしまう・損傷箇所が増える・データの上書きが進む等、復旧ソフトを使わなければ早く安く復旧できたものがソフトを使うことで復旧の難易度が上がる・障害の種類が増えるなど復旧自体が困難となってしまうことも多く起こりえるものです。RAID1のデータ復旧が必要になった際にはHDDが物理的に故障していることがほとんどでソフトを使うことで取り返しのつかない状況に陥ってしまうこともありえます。どうしても復旧ソフトを使いたいと思った時には試す前にプロのデータ復旧業者に相談することを優先しましょう。途中まで操作を進めてしまっていたとしても早めに連絡した方が良いものです。

RAID1のトラブルを回避するには

RAID1でNASを運用している場合にはHDDの故障に気付きにくい・リビルドに失敗することが多いなどデータ消失に繋がりやすいトラブルが起きやすいものです。トラブルを回避したい時には下記のような対処方法が挙げられます。
・RAID1のトラブルを回避したい場合に有効となる対処方法

  1. バックアップを定期的に取る
  2. HDDの異常を知らせてくれるNASを使用する
  3. RAIDのユーティリティで定期的に状態を確認する

1.バックアップを定期的に取る
HDDには寿命があるため、いずれは壊れてしまうものです。RAID1を構築しているHDDは同時期に製造されているものがほとんどで、故障や不具合が生じる時も同時期であることが多いものです。RAID1で安心してデータの運用を行いたい場合にはバックアップを定期的に取る方法が有効です。
2.HDDの異常を知らせてくれるNASを使用する
RAID1の場合、HDDの故障に気付かず稼働し続けることができるため、気づいた時には重篤な障害が発生してしまっていることも多く、注意が必要となります。HDDの故障に気付かなければ対応も遅れてしまうため、HDDの異常を知らせてくれるNASを導入することも1つの解決策となりえます。
3.RAIDのユーティリティで定期的に状態を確認する
RAID1を構築しているHDDが故障していないか、異常が出ていないかを自分で確認するにはRAIDのユーティリティを定期的に確認することでデータ消失に繋がるトラブルを事前に防ぐ事も可能となります。

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RAID1機器に不具合が出る原因は

RAID1機器に不具合が生じてしまう主な原因は下記のとおりです。

  1. HDDの寿命や経年劣化
  2. ホコリや塵の影響
  3. 熱暴走
  4. 落雷や停電
  5. 操作ミス

1.HDDの寿命や経年劣化
HDDの寿命は3年から5年程度と言われています。RAID1を構築しているなど、NASの場合には電源を切らずに運用し続けていることがほとんどで、その分、中のHDDも故障しやすい傾向があります。耐障害性の高いRAID1ではありますが、内蔵されているHDDは消耗品でもあるため定期的に異常が無いか確認しておかないとある日突然、問題が発生してデータ消失に繋がってしまう危険性が高まってしまうものです。
2.ホコリや塵の影響
NASやHDDなどの精密機器はホコリや塵によって損傷してしまうことがあります。RAID1などの製品は、設置した後にはあまり移動させない・設置場所も部屋の隅に置くことが多い等、ホコリや塵が溜まりやすい機器でもあるものです。ホコリや塵が内部に入ってしまうと故障の原因となってしまいます。
3.熱暴走
NASやHDDを暑い室内で使用し続けると故障してしまう事も多いものです。特に夏季休暇中の日中は冷房が入らない状態で機器が動作し続けるなど、熱暴走が起きやすい環境になりやすいため注意しましょう。暑さによってHDDが故障してRAID崩壊が生じることも多く起こりえるものです。
4.落雷や停電
落雷や停電によってRAID1機器の電力供給部分に不具合が生じるとRAIDの冗長性がうまく動作せず、システムが停止してしまうため、HDDの故障やRAID構成が書き換わる等、様々なトラブル発生に繋がることがあります。落雷の後や停電後にNASに対して電源の入り切りや再起動を繰り返してしまうと状態が重篤化してしまい、データ復旧の難易度が上がるばかりか復旧自体が困難となってしまうことも起こりえるため注意しましょう。落雷や停電の後にNASにアクセスができない・起動しない、エラーメッセージが出る・ランプが赤点滅する等、何かしら不具合が出た際には余計な操作を行わずにプロに相談すべき事態となります。

↓停電の後、NASにトラブルが発生してお困りの方はこちら

5.操作ミス

RAIDの種類を誤って設定してしまった・変更した・筐体のリセットボタンを押した・HDDを初期化した等、操作ミスによってRAID1のデータ消失に繋がるトラブルが発生してしまうことも起こりえるものです。RAID1で設定したつもりがRAID0で運用していたことに気付かずHDDが故障してしまった場合には個人では対応が困難な状態となるため、早めにプロのデータ復旧業者に連絡することを優先しましょう。

RAID1製品とメーカー例

RAID1製品の一部を紹介します。

  1. TeraStation・LinkStation・DriveStation(Buffalo)、LANDISK・Soundgenic・HDW-UT2・HDW-UT4・HDW-UT16・HDS2-UTX2.0・HDW-UT6・HDW-UT12(IODATA)、QNAP NAS(QNAP)、DiskStation・RackStation(Synology) ReadyNAS (NETGEAR)、My Book Duo(WESTERN DIGITAL)、Rugged RAID Shuttle・LaCie 2big RAID・LaCie 2big Dock v2・2big dock Thunderbolt3・LaCie 6big Thunderbolt3(LaCie)、G-RAID 2・G-RAID SHUTTLE(SanDisk Professional)、ELDシリーズ(エレコム)、LHD-シリーズ・ELDシリーズ(ロジテック)など

アドバンスデータ復旧ではメーカー、機種、RAIDの種類を問わずデータ復旧が可能です。

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まとめ・万が一、困った時には

RAID1はHDDが1台故障しても稼働し続けることができるRAIDの種類であるため、HDDの故障に気付きにくく、運用し続けているうちに他のディスクも故障して症状や不具合が発生して慌ててしまうことも多く起こりえるものです。RAIDは一旦、問題が生じると個人で対応することは難しいことが多く、電源の入り切りや再起動など簡単にできることを行うだけでも取り返しのつかない状況に陥ってしまうこともありえるため、早く安く確実にデータを復旧したい場合には早めにプロのデータ復旧業者に相談することが解決への近道となります。アドバンスデータ復旧はRAIDのトラブルに対して多くの実績があり、独自技術やAI技術を持っていることから早い対応と費用を抑えたデータ復旧を可能としています。万が一、困った時には無料の相談から始めてみてはいかがでしょうか。質問や心配事に対しても親身に対応してくれるのでおすすめです。

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